図書館廃止という大愚行をやめさせよう!
池田 進(市民運動ネットワーク滋賀代表)

東近江市の諮問機関「市行政改革推進委員会」が五個荘図書館の廃止を提言したというニュースを知って私は唖然としました。滋賀県の公立図書館のレベルは全国一だからです。県民一人あたりの年間貸出冊数は全国1位(滋賀:8.7冊、全国平均5.3冊)、一人あたりの蔵書冊数も6.3冊で全国1位(全国平均:3.0冊)と跳び抜けています(08年度)。このたび廃止が提言された五個荘図書館の場合も、一人あたりの貸出冊数は8.3冊、一人当たりの蔵書冊数は8.3冊(09年度)であり、全国水準を大きく上回っています。利用者が少なく、あっても無駄だというのではないのです。日頃、市民に十分に活用されているのです。このような図書館をなぜ廃止するのでしょう?

公立図書館は、他の有料の文化施設とは異なり、お年寄りから幼児まで、文字通り市民の誰もがいつでも自由に無料で利用することができる、地域に欠かすことができない、基本的な文化施設です。図書館ほど市民により日常的に頻繁に利用されている文化施設は他にありません。図書館は地域の市民活動の中心となる場でもあるのです。図書館は学びの場であり、もうひとつの市民のための学校ともいえる施設です。図書館は他に代わるものがない大切な市民共有の財産なのです。

ですから、財政難であっても全国で図書館を廃止したという例は(財政再建団体に指定された夕張市を除き)ほとんど存在していません。(日本図書館協会の話)それなのに、東近江市は財政難を理由に廃止しようとしているのです。これはまさに市民を無視した愚行であり、暴挙に他なりません。

五個荘図書館廃止の理由は「老朽化」とされていますが、まだ築20年余、老朽化と言えるほどではありません。たとえ老朽化している場合でも、市民にとっての図書館の重要性を考えるならば、老朽化を理由に廃止することは軽率であり、余りにも乱暴です。

図書館がなくなったら五個荘のみなさんはどうなるでしょうか。車を運転する人は多少不便であっても八日市や能登川の図書館を何とか利用することができるかもしれません。でも車を利用できない幼児・子どもたち、お年寄りはどうなるのでしょう。図書館でさまざまな本と接する機会を完全に奪われてしまうことになります、これは市民生活の文化的基盤の破壊だといっても過言ではありません。

五個荘図書館の廃止を撤回させることができるかどうか、みなさん、私たちも応援します。なんとか力を合わせ五個荘図書館の廃止を撤回させ、公立図書館の廃止という悪しき先例をつくることがないようがんばりましょう。